渋谷歯科・矯正歯科では、お子様・大人の方によらず、装置を使用している間の来院時に、調節料として5,000円(税別)をいただいております。
この費用はどの医院でもだいたい同じです。
中には、裏側の矯正治療など、より技術が必要な治療の場合、少し加算された費用を設定している医院もあります。
この調節料で行っていることはどんなこと?つまり、毎回の調節では何をするの?について、お話しさせていただこうと思います。
お子様の場合(乳歯と永久歯が混ざっている時期)
- 装置はお口に合ったもの?
- ・歯が生え変わって装置に当たってきそうなところ、歯がゆれて装置の着脱時に当たりそうなところは、あらかじめ形を変えておく必要があります
- ・形が合わなくなったところは、合わせ直しが必要です
- 装置をリニューアルする必要は?
- ・成長の方向・装置の効果を確認するためにお顔立ちやお口の中の写真、レントゲン撮影を行います
- ・装置をリニューアルするための歯型や咬み合わせを取ります
- 成長による変化を経過観察していきます
- ・成長の方向・歯の生え変わりを確認するためにレントゲン撮影を行います
- ・必要に応じて、歯の生え変わりの誘導を行います。乳歯を計画的に抜くことも

お子様のお口の中は、変化がたくさん。歯の生え変わりだけでなく、成長に合わせて、歯が生えている土台の大きさも大きくなっていきます。幅も奥行きも増えていきます。
足が成長してくと、靴が窮屈に感じますよね。無理をしてはいていると、痛みが出たり、歯の生え変わりを邪魔してしまったり、成長によからぬ影響を与えてしまうことも。
お子様の「今」の状態にぴったりと合った上で、効果的に成長を誘導できる装置でなくてはなりません。

お子様の治療でしたいことは、「成長が進んでほしい道から外れそうになっていたら、道を訂正し、正しい道にのってくることができるよう誘導してあげること」。達成したいポイントが複数あることもしばしばです。
たとえば、土台の幅を増やしたい&咬み合わせが深いことを改善したい、舌のくせをとりたい&顎の成長方向を誘導したい…。
装置を使い始めて、効果は思うようにでているか?そろそろ他の装置に変えるタイミング?お子様の成長に合わせて、時期を見極めてコントロールしていくことが大切です。

歯の生え変わりは順調か?歯の向きや位置は正しいか?上顎・下顎の成長量や方向はどうか?
成長をしっかりと追っていくことで、次の一手に適切なタイミングを逃しません。

永久歯への生え変わりが始まる6歳ころは、小学校に上がり、お子様ご自身で歯みがきをする機会が増え始める時期です。とくに、6歳臼歯とよばれる奥歯は、咬む面がしわくちゃで、とにかく磨き残しをしやすいところ。虫歯を作ってしまう前に、しわくちゃの溝を埋めるシーラントという処置をおすすめしたり、歯みがき指導のお時間をいただいたりします。
- ・シーラント処置や歯みがき指導のお声がけ
- ・合った歯ブラシや歯磨き粉の選び方をお伝えします
大人の方の場合(永久歯に生え変わった後)
- 装置をつけて矯正治療スタート!
- ・装置をつけて、いざ治療スタート!
- ・装置装着後に起こりうるもろもろをお伝えさせていただきます
- ・必要な箇所に装置を順次増やしていきます
- ・必要に応じて、装置のつけ直しも行います
- ワイヤーを適切なものへ変更していきます
- ・ワイヤーの太さ・固さ・形を変化させていきます
- ・毎回の細やかな調節がとても重要!
- 歯の動かし方を工夫して並べていきます
- ・歯の位置や捻れを改善!まっすぐに並べていきます
- ・でこぼこをほどいていきます
- ・すき間の閉鎖を進めながら、奥歯の咬み合わせも整えていきます
- 装置周りをきれいに!
- ・装置周りの汚れを落とします
- ・清掃方法は適切か?補助道具があった方がよい?お話ししながら必要なものをおすすめさせていただきます

必要な箇所から装置をつけていきます。装置を始めてつけたあとは、歯みがきの仕方やみなさん心配される痛みについてお話をしたり、食べ方の工夫をお話ししたりと盛りだくさん。ご自宅に帰られてからも見直せるように、説明用紙をお渡しさせていただきます。

歯ひとつひとつに付けられた装置を「車両」、ワイヤーを「線路」と例えると分かりやすいです。矯正治療は、車両を線路の上を滑らせることによって動かしていく治療。線路にあたる、ワイヤーを治療ステージに合わせて細かく調節していきます。

ワイヤーでしっかり「線路」を作ったら、車両にあたる歯を滑らせる方法を工夫します。

来院時には、ご自身で取りきれなかった装置周りの汚れも清掃します。1ヶ月の汚れをすっきりと洗い流して、新たな1ヶ月を気持ちよくスタートさせましょう。
来院時に残ってしまっている汚れは落とすことができますが、日々の清掃のコツを掴んでいただくことが何より大切です。
以上のようなことを、来院時に行って、治療を進めていきます。
大人の方であれば、歯を効率よく動かし、お口の中にトラブルなく過ごしていただくために、3〜4週間に1回ご来院いただきます。
お子様の場合は、装置の使い始めや生え変わりの盛んな時期は月に1回ご来院いただきます。
装置に慣れて、ご自宅での管理ができるようになったら、2〜3ヶ月に1回に。
また、生え変わりを待ったり、経過観察したりする時期として、まとまった期間あけることもあります。
お口の中の状況や成長の時期、装置の使用状況、装置の種類によって、治療スケジュールはさまざまです。患者様ひとりひとりに合わせてオーダーメイドの治療を行っていきます。