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渋谷の矯正歯科|渋谷歯科
電話でのお問い合わせ0120-461-831
アクセス | JR山手線「渋谷駅」ハチ公口より徒歩3分 |
診療時間 | 9:00~13:00 / 14:00~19:00 ※2025年4月1日より診療時間変更 |
出っ歯とは、上顎前突と呼ばれ、上顎と下顎のアンバランス(上顎が大きい、下顎が小さい)や歯の傾き(傾きが大きい)が原因で、上顎が下顎よりも前方に出ている歯並びのことです。
指しゃぶりなどのくせや鼻疾患が原因で起こることもあります。
口を閉じてみて、口元が膨れていませんか?唇の間から歯はのぞいていませんか?下顎に梅干しのようなしわができていませんか?前に強く傾いた歯を唇で覆うため、リラックスしたまま唇を閉じることが難しく、力を入れて閉じようとするため、下顎の筋肉がキュッと緊張してしまうのです。
笑顔を作ってみて、上の前歯の見える分量が多くないですか?
出っ歯の原因は遺伝的要素を含むもの、後天的な要素を含むもの、それらが複雑に絡み合って起こることもあります。
遺伝的な要素とは、骨格的なバランスや歯の大きさを遺伝的に引き継いだ場合を指します。ご両親様やご親戚に似たようなお顔立ちをされている方がいらっしゃる場合です。この要素は生まれ持ってプログラムされていることのため、まるっきり変更をする、影響をなくすことはできません。
一方、後天的な要素とは、さまざまな癖や疾患があります。
さて、自分はどこに原因があるタイプの出っ歯なのだろう?それによって、適切な治療方法は変わってきます。
まず、遺伝的な要素についてみていきましょう。
上顎の大きさが大きい、下顎の大きさが小さい場合、出っ歯になることは想像に難くないと思います。歯の大きさについてはどうでしょう。
歯は生えるすき間が足りないとき、でこぼこをつくる場合(左)と外に傾きを強くする場合(右)の2通りの生え方をします。このうちの後者の状態です。
上唇を上へめくり上げて、歯の生えている土台(骨)の形を横から見ますと、歯の傾きと同様に土台の傾きも急傾斜していることが分かります。
レントゲン写真から、上下顎の前後的な位置関係や歯の傾きの程度を診査することで、どこに原因があるのかを明らかにします。
次に、さまざまな癖について詳しくみていきましょう。
1つ目は、遅くまで残ったおしゃぶり、指しゃぶり、タオル咬みや爪咬みです。
永久歯への生え変わりが始まる6歳前後までこれらの癖が残っていると、上下の前歯が前に傾くことで、出っ歯になりやすいだけではなく、上下の歯がかみ合わない開咬といった状態を引き起こすことがあります。
どの指をしゃぶっているか、どの方向に指を入れているか、タオルや爪をどんな風に咬んでいるのか、によって、引き起こされる口腔内の変化は異なります。多くの場合、上の前歯が前へ傾き、下の歯は中へ倒れ込むような咬み合わせを見せることが多いです。
2つ目に、口呼吸です。
口呼吸を長くしていると、頬の筋肉の関係で特に上の顎の幅が狭くなりやすいです。幅が狭くなるので、特に前歯は並ぶすき間を求めて前へ前へと傾いていきます。
左の歯並びを見てみると、Uの字(右)ではなく、Vの字(左)に尖ったような形をしているのが特徴です。
ごくんと唾液を飲み込むときに舌がどこを触っていますか?上下の歯の裏側を強く押してはいませんか?上下の歯の間に挟み込んではいませんか?
唾液を飲み込むときは、舌はぐっと上顎の天井を触るように持ち上がっているのが正解です。
舌は筋肉でできています。私たちは、1日に何度も、寝ている間も無意識のうちに、唾液を飲み込む動作をしています。
舌で歯の裏側をおす癖がついていて、毎回舌でぐいぐいと押していると歯が前へと倒れていってしまいます。
幼少期に癖に気づき、舌の位置の改善に取り組むことで、癖が咬み合わせや歯並びに与える影響や癖そのものを軽減することができます。大人になっても癖が残っている場合は、なかなか癖を0にすることは難しく、うまく付き合っていく方法、つまり癖が咬み合わせや歯並びになるべく影響を与えないようにする方法を習得するしかありません。
舌の癖を改善するために使用する装置は、寝ている間を中心に、使用を続けていただくことをおすすめしています。
出っ歯の方は、口が閉じづらく、リラックスしている状態のときに、口が開いていることが多いです。そうすると、口腔内の乾燥を招き、歯ぐきの腫れや出血を引き起こすことがあります。他にも、歯に色や歯石がつきやすくなり、それゆえ口臭の原因になることも。
唾液は、自浄作用をもっており重要な役割を担っています。唾液で歯や口の中が潤った状態でないと、汚れが流されず歯の表面に留まってしまう原因に。
口のにおいが気になって、近づいて話せない、口元を手で覆ってしまう、何度もうがいをしたり歯を磨いたりしてしまう。これらの隠れた原因は、出っ歯にあるかもしれません。
笑顔に自信が持てないと仰る方もいらっしゃいます。出っ歯だと、歯だけではなく、歯を支えている土台(骨)も急傾斜していることが多く、笑うと唇が上へめくり上がり、より出っ歯が強調されて見えることも。
場合によっては、歯ぐきの見える量が多く、ガミースマイルになっていることもあります。
笑顔に自信を持つことができたなら、もっと楽しく過ごすことができますよね。
それでは、出っ歯はどうやって治すのでしょうか?
まずは、永久歯にすべて生え変わった方への治療方法をご説明します。
第一に、出っ歯がなぜ起こってしまったのか、その原因を探らなければ、適切な治療方法を見つけることはできません。骨の大きさの問題?歯の大きさの問題?これらは検査をすることで明らかになります。
大きな目標のひとつに、外に傾いた前歯を内側に仕舞い込む、ということが挙げられます。
歯を内側に入れるには、隙間が必要です。
前歯の外への傾きの程度によっては、持っている歯の本数を減らさずに、エナメル質をわずかに削る工夫を取り入れることで、歯を並べることができるかもしれません。しかし、削ることのできる量は、歯の形が大きく変わったり、凍みの原因になったりしない範囲内ですので、大きな出っ歯の改善は困難です。
それだけでは、前歯を内側にしまい込むのに、隙間が足りない場合、歯を抜かせていただき、抜いたスペースを活用して、並べる方法をとります。
どちらにせよ、一般的には、いわゆる矯正装置、歯に固定式の装置とワイヤーをつけて調節をしていく方法をとります。出っ歯の程度によっては、部分的に装置をつける部分矯正やマウスピース型矯正装置で治療を行うことも可能です。
部分矯正は、歯列全体を治療対象とするのではなく、部分的な歯ならびの改善を行う矯正治療のことです。
治したい、気になっている部分をピンポイントで治療できるため、比較的短期間での治療が可能、歯列全体に装置をつける方法よりも費用が抑えられるため、魅力的に感じられる方もいらっしゃるでしょう。しかし、限られた箇所のみに装置をつけるため、全体的に咬み合わせを整えることができる矯正治療と異なり、仕上がりに限界があります。また、著しい不正を抱えている場合、部分矯正を行うことで全体的な歯並びを悪化させてしまう恐れのある場合には、部分矯正が適応でないことがあります。
近年付加装置として、使用頻度の増えてきた、歯科矯正用アンカースクリューと呼ばれる装置があります。生体への害が少なく骨との親和性が高いチタンという材質で作られている、小さなネジです。
これを歯を支えている骨に埋め込み、固定源として歯を移動する方法で、歯の効率的な移動が可能になりました。このスクリューは必要がなくなったら外し、傷跡も分からなくなってしまうものです。
以前の矯正治療では、ヘッドギアと呼ばれるご自身で使用していただく装置が多く用いられてきました。この装置には、治療結果が患者さんの使用協力度に大きく左右されるという欠点があり、代わりの役割を果たす装置として、歯科矯正用アンカースクリューが開発されました。ヘッドギアとまったく同じ役割を果たすわけではありませんが、スクリューでしか得られない歯の動きもあり、多くの症例でよい治療結果が得られるようになりました。ヘッドギアはヘッドギアでしか叶わない効果があるため、現在もこどもの治療を中心に使用されることがあります。
次に、全ての歯が永久歯に生え変わる前、こどもの時期の治療方法についてご説明します。
子供の時期と大人になってからと、大きく違うのは、成長の力が残っているかどうかです。子供の時期には、成長期という言葉がある通り、身体のパーツが旺盛な成長を見せる時期があります。パーツ毎にいつが成長期にあたるのかはそれぞれです。成長の力をうまく引き出し、誘導することで、より望ましい、骨格的にバランスのとれた状態に近づけることを目指します。
具体的には、上顎や下顎の成長を後押ししたり、成長の方向をコントロールしたり、歯が並ぶ土台を広げたり、といったことをします。
ただし、忘れてはいけません。ここでも大切なのは、どこに原因があるのかを探らなければ、適切な治療方法を見つけることはできないということです。
骨の大きさの問題?歯の大きさの問題?指しゃぶりの癖や鼻詰まりなど疾患はない?これらは検査をすることで明らかになります。
こどもの時期に行う出っ歯の治療には、下顎の成長を後押しする目的で、取り外しができ、就寝時を中心に使用していただくマウスピース様装置や、前述しましたヘッドギアを用いることが多いです。
永久歯にすべて生え変わった方は、いわゆる矯正装置、歯に固定式の装置とワイヤーをつけて調節をしていく方法をとります。歯を抜かずに治療が可能な場合は、約1年半、歯を抜いて治療する場合は、約2年半の治療期間が必要です。
子供の時期に治療を開始する場合、7.8歳くらいから行うことが多いです。上下の前歯4本ずつが生え揃ったころです。永久歯への生え変わりが終了する、12歳くらいまでを子供の矯正期間とさせていただくことが一般的です。もちろん歯の生えかわりのタイミングは、その子その子によって様々ですので、前後することもあります。
また、子供の矯正を終えていい状態に収まることもあれば、その後永久歯に生え変わった後に大人の矯正治療が必要になることもあります。成長をうまくキャッチできたとしても、元々プログラムされている成長の量や方向を完全にコントロールすることはできないからです。