矯正治療とインプラント治療のコンビネーション治療は最近とても増えてきているのです!
なぜインプラントと矯正治療は同時に行うことが多いの?
インプラント治療は骨に人工歯根を入れ、安定を待った後、その上に人工歯を補う治療です。失ってしまった歯の根があった部分に、チタンという生体安定性の高い金属でできた根を代わりに埋め込みます。骨に直接埋め込むわけですから、いったん入れると、位置の移動はできなくなります。
- インプラントを入れるのに最適な場所を作るため
- スペースを確保するため
- インプラントをする箇所以外の咬み合わせ・歯並びを整えておくため
インプラントを実際に埋め込む前に、下ごしらえとして、またよりよい咬み合わせ・歯並びを達成するために、矯正治療を行うことが多いのです。
インプラントと矯正治療はどうやって平行して進めるの?
進め方は大きく2つあります。
- 矯正治療を先に進め、見通しが立った時点でインプラントを埋め込む
- シミュレーションを行い、なるべく早くインプラントを埋め込む
矯正治療で改善できることが全顎的にある場合、矯正治療のみ行う方と同様にまず矯正治療を進めていきます。最終的に矯正治療が終わってからインプラント治療を行うのではなく、大まかな見通しが立った時点で同時進行することが多いです。
インプラント治療は、人工歯根を埋め込んだ後、安定するまで約3ヶ月待たなくてはなりません。なので、人工歯根が安定し、人工歯が入れられるタイミングと矯正治療が終えられるタイミングを合わせることを目指します。
最初の状態から、最終的な状況が大きく変わることが予想される方はこちらの方法を取らせていただくことが多いです。
もうひとつの方法は、矯正治療・インプラント治療に先駆けて、最終的に目指す咬み合わせをシミュレーションを行う方法です。
シミュレーションした咬み合わせを元に先にインプラントを埋め込み、その後矯正治療を進めます。これは、インプラントはいったん入れると位置を変えられないことをうまく利用し、その他の歯を動かす固定源として使用するために行います。ただし、いったん入れたら位置は変えられませんので、シミュレーションを正確に行うことが求められます。
上下で咬み合う歯が少なく、食事を取るのに困難を感じるため、早々にインプラント治療をする必要のある方やインプラントを先に埋め込むことでその他の歯の移動が有利に行える方に向いています。
どんな治療にも特徴があります。その特徴をうまく活かして治療に取り込むことで、全体的なお口の状態を早く整えることのできる安全な方法を選択するよう努力しています。
矯正医と一般歯科医一丸となって取り組んでいます。ぜひご相談ください!